Works >> house
向島の家 2004
- 所在地： 御調郡向島町
- 用途： 専用住宅
- 構造： 木造2階建
- 敷地面積： 214.91㎡
- 建築面積： 80.37㎡
- 延床面積： 119.49㎡
- 掲載誌： 新しい住まいの設計 2005.11月号(扶桑社)/NEW HOUSE 2006.1月号(ニューハウス出版)/自然素材+エコに暮らす家 2006(扶桑社)/はじめての家作り便利百科2007(ニューハウス出版)
- [普段使いのやさしい住宅]
造船業で栄えた瀬戸内の小島に、夫婦と子供2人の家族のために計画された住宅です。敷地は、南側に道路が位置し、北、東、西は分譲地ということもあり、これから家々が建つ事が予測されました。そのため隣地側を閉じて南北に開口を設け、もっとも滞留時間の長いリビングを1階に配置、ワンルームとして、南に広がる庭と一体となるおおらかで広がりのある空間としています。また、ワンルームから来る、空間の様相としての単調さを回避するために、機能によって天井高を変化させ、また個人の心理的な距離が適度に取れるように階段、間仕切り壁等を配置させ、個々の場で視線が遮られたり、抜けたりするような、落ち着きと一体感という二重性を孕んだ場所にしています。2階も同様に、ワンルーム的な回遊性のある構成にしています。プライバシーを確保しつ、一続きの勾配天井をそのまま現し、構造の木組みも隠さず表現しています。南から北に対して、光がグラデーションを持つようになり、家全体に光の変化を通して季節による濃淡がでるようにしています。瀬戸内の温暖な気候を利用して、できる限り自然要素を内部に取り込みながら普段使いのようなやさしい住宅をテーマにしました。
